「あなたの未来は何色ですか」
1998年、読売新聞が全国でアンケート調査をしました。
「今の世界を色にたとえると何色ですか」
という質問に対して、100人中51人が「灰色」と答え、次に多かったのが「黒」で11人でした。
日本は「もの」があふれている世界でも有数の豊かな国です。しかし、豊かさは「物質的」な享受だけではありません。インドやタイのように貧しい国でも、子どもたちは、はじけるような笑顔とともに生きています。
幸せの分量をはかる方法について、日本人は「お金」というモノサシしかもっていませんが、ほかにもたくさんのモノサシがあることに、そろそろ気づかないといけません。
-第1章-
お金持ちで世界一長生きでも、この先ちょっと心配
全世界の面積を100とすると、
日本の面積は、たったの0.3です。
これを、お皿一杯のス-プにたとえると、
日本は、スプ-ンひとさじしかありません。
その、たったひとさじの土地に、
1億人以上の人たちが住んでいるのです。
日本の面積を100とすると、
東京の面積は、たったの0.6です。
これをスプ-ンひとさじにたとえると、
その中のほんの一滴にも満たない土地に、
1000万人以上の人たちが住んでいるのです。
私たちは、人口約1億3000万人の「日本国」に住んでいます。
もし、日本が100人の小さな村だったら、どうなるでしょう?
たとえば村の外には約4700人の人たちが生活していることになります。
韓国の人口は37人、中国は、989人、アメリカは、213人........。
ほら、ほんのちょっと単位を変えれば、
いろいろなことが、ハッキリとわかってきます。
日本村に住む100人中、
男性は49人、女性は51人です。
子供は、14人です。
若い人たちや、働き盛りの人たちは68人。
高齢者は、18人。
日本村は、お年寄りがたくさんいる村です。
日本村は、世界一の長生き村です。
男性は78歳、女性は85歳まで寿命が延びて
国連からは「お年寄りの国」という名前をもらいました。
南にあるエチオペア村では、男性は42歳、
女性は44歳と、とても短命です。
村では、給料をもらってる人が、35人います。
1000万円以上年収がある人は、たったの2人です。
700~1000万円稼いでる人は、4人だけ。
300~700万円の人が、一番多くて17人。
300万円以下の人が12人います。
海をへだてたコ-ラ村のように ものすごく貧富の差はありません。
平等に、公平に、平和的に富を分配している、といった感じです
稼いだお金をどうするかというと、
村人たちは、その1割を郵便局や銀行などへ預金します。
だから、平均的な核家族で、約2400万円もヘソクリがあるのです。
ほかの村では、「人生を楽しむ」ためにお金を稼ぎますが
日本村では、「ためる」ために、お金を稼ぎます。
村人たちにとって、お金は将来の「保険」なので怖くて使えないのです。
日本村は世界でも、1位、2位を争う金持ち村です。
村人たちは1年間に513兆円も稼ぎます。
でも、みんな「うさぎ小屋」や「ねずみ小屋」に住んでいるので
だれも、お金持ちだという実感はありません。
日本村は世界一の借金村です。
借金の総額は666兆円!!
これが、どのくらいの金額か、というと
1万円札を横に並べると、アロハ村まで届き、
積み上げると、富士山の1800倍の高さです。
その重さは、象の1万4000頭分にもなるのです。
本当に返すつもりが、あるんだか、ないんだか、
借金を返すために、また、借金をしています。
バブルがはじけてから、村は不景気になりました。
商売が上手くいかない村が増えています。
村にある会社のうち、7割が赤字です。
村では、3人が失業中です。
明日、会社に行って、自分の机があるかどうか、
心配してるサラリ-マンは、35人中13人もいます。
今、一番増えている「職業」は「ホ-ムレス」です。
仕事は「何もしない」こと。
家のロ-ンも払わなくていいし、税金もかかりません。
村を救うために、ライオンの髪型をした村人が立候補し
みごと当選しました。
村人の8割は、ライオン村長さんが大好きです。
村人たちは、型やぶりな村長さんのセリフに大喜び。
でも、村の有力者たちは、村長さんのいうことをちっとも聞きません。
本当に村長さんがやりたいことを理解してくれる人は、なかなかいません。
不況のほかにも、村には大変な問題があります。
子供の数がどんどん減っているのです。
夫婦1組で産まれる子どもの数は1.34人になってしまいました。
隣村のウ-ロン村では、産まれる子どもの数が増えつづけています。
あんまり産まれすぎるので、2人目からは罰金をとることにしました。
日本村とは、あべこべです。
子どもの数が減って、増えたのは老人です。
65歳以上のお年寄りは、今は、18人なのに
15年後には25人、45年後には32人
が老人になってしまいます。
今までは、お年寄り1人が乗ったおみこしを、
4人の若者が「よいしょ」と、かついでいましたが
将来は、2人でかつがなくてはなりません。
村にいる小学生は、6人。中学生は、3人。高校生は、3人。
おやおや、これではまるで、1学年に1人の状態です。
困ったことに、学校にいかない子どもが増えています。
「不登校」や、「中退」から「ひきこもり」になってしまった子どもが1人います。
村では、親子のふれあいの時間が、どんどんなくなっています。
同じ家にいるのに、1日1時間しか子どもと話さないお父さんは5割もいます。
また、父親よりも問題なのは学校の先生との関係です。
毎日、顔をあわせているのに、子どもは、悩みがあっても相談しません。
友達、母親、父親の順に相談し、
先生は最後のほうです。
村では約半分の人が結婚しています。
そのうち、結婚生活に満足してる人は、37人です。
5年に3組が結婚する一方で、5年に1組が別れてしまいます。
1番、ケンカが多いのは、沖縄集落です。
1番、夫婦仲がよいのは、新潟集落です。
最近は「セックスレス」も問題になってきて
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